佐村河内守ゴーストライター事件の隠された本質(1)

 佐村河内守ゴーストライター事件についてマスコミが報じていない重大な本質について書きました。
 佐村河内守ゴーストライター事件の報道については「全聾の作曲家 佐村河内守」をご覧ください。

【注意】難聴・聴覚障害なんかイヤだ!テレビやマスコミの言う事が正しいと思っている方にとっては「不快な表現」があるので、この先はけっして読まないでください。

(お願い)まだ執筆中ですので、表現など気づいたことがあれば、その都度修正していきますので、引用はこのページへのリンクのみにしてください。

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なぜ嘘を重ねることができたのか?

 お読みいただき、ありがとうございます。

 佐村河内守氏がこれまで、全聾であったことや作曲も含めて、嘘を重ねることができたのはなぜか?と思いませんか。

 ベートーベンは楽曲がすばらしかったので、後世に残ったのであって、耳が聞こえない人の曲だから残ったわけではありません。

 一連の騒動で普段は見ないテレビなど、マスコミの報道を見て気付いたことを書きます。

 これまで佐村河内守氏を「全聾の作曲家」として、持ち上げてきたマスコミは

『障がい者を批判してはいけない』
『障がい者は善人』

とするかのような報道をしてきました。

 むろん、よかれと思ってのことしょうが、自分達が何を報道してきたかについては無視して、タレントや自称専門家の口を使って、あたかもわかっているかのような解説、聴覚障害の認定方法などに対する批判的なコメントを並べ立てています。

 しかし、どれも背景や本質については全く触れていません。

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聴覚障害について詳しく聞くのは失礼?

 人によっては迷惑だという人もいますが、わたしは顔が見える範囲で、聞こえに関する疑問や質問をいただくことは大歓迎です。

 他人は自分ほど自分に詳しくないから、丁寧にわかりやすく伝えることは必要だと考えています。

 聞こえの程度について聞かれたら、ネタにして

「あ、障害者手帳の詐称はしていないよ?」

 と笑いをとりながら、聴力と聞こえ方についてはわかりやすく説明して

「ギャラは1億円にまけとくよ?」

とボケを言ったらおもしろいだろうなあと、密かに期待しているのですが、今のところはだれも質問してきません。

 講演で説明すると15年以上要約筆記を勤めてこられたベテランの方をはじめ、参加された方々から「あなたの話が一番分かりやすかった」との感想をいただきました。

 たずねると、これまで団体の役員方の講演を聞いてきたけど、話が何を言っているのか全然わからない、でも言うのは悪いと黙っていたそうです。

 このように気兼ねして聞いてこない人がいるのも現実です。

 「身体障害について詳しく聞くのは失礼」「聞こえの状況を聞くのは迷惑だ」としてしまう、明らかにマスコミの報道の影響やメンタル的な問題からきている話もあります。

 だれかがわかるように説明してくれるのでしょうか。
 え?テレビですか?ここで気付きませんか?

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踊らされる愚か者たち

 テレビでコメントを並べる人達は「わかっていません」。
 単に仕事だから条件反射で指示に沿ったり、細かい背景などについては深く考えもせず、あるいは考えたつもりで、コメントを出しているだけです。

 細かい背景の説明や当事者の声はありません。

 「国民の知る権利」はタテマエで、コマーシャルの視聴率を集めるためだと思っています。

 実は考えることはわたし達の脳にとっては「重労働」です。
 省エネという面もありますが、脳は主体的に考えることが面倒なので「誰かの適当なコメント」を流用して、自分の考えにしてしまうことが往々にしてあります。

 テレビなどのマスコミはこれを利用して、わたし達が自分の頭で主体性をもたない、何も考えられないよう、せっせと「洗脳」しているといってもいいでしょう。

 踊らされて、安っぽい正義感を煽られたり、妬みを満たすためにネット上で無関係な人のブログの過去の記事に誹謗中傷のコメントを書き込む人を増やすだけです。

 昔は「テレビを見るとバカになる」と本当に言われていました。
 ある言葉を贈りましょう。

 わたしたちが忘れられないよう、あえて厳しい言葉を使います。

「愚者」

 この言葉は同時に私も含めて、当事者や関係団体そして社会にも向けられる言葉です。

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なぜ言わないのですか?

 今回、ろうあ者団体、中途失聴・難聴者団体など、関係団体者のコメントを探しましたが、私が知る範囲では、産経新聞のろう学校副校長のコメントをのぞいて、「聴覚障害の程度を聞かれるから迷惑だ」の類いでした。問題を一般の人たちにわかるように伝えられていない面があります。

 黙っているから伝わらないのです。

 本来ならこうした時にこそはっきり、大きな声で言うべきなのです。

 私は次のように言います。

 わたしたちは気付いていますか?

 わたしたち日本人が頑張って、努力して、聴覚障害など身体障害を克服するような「感動的な物語」を過度に持ち上げたり、絶賛してきた結果として、歪んだ面がこの騒動で出ているのです。

 方向を誤った自己責任や過度な頑張りと努力を重んじる風潮がこうした問題生み出しているんですよ。

 問題の本質を伝えろ!

とね。

次回 佐村河内守ゴーストライター事件の隠された本質(2)に続きます。

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【記事一覧】

佐村河内守ゴーストライター事件の隠された本質(1)
佐村河内守ゴーストライター事件の隠された本質(2)
佐村河内守ゴーストライター事件の隠された本質(3)
佐村河内守ゴーストライター事件の隠された本質(4)

【参考記事】

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難聴と聴覚障害の違いのウソ
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佐村河内守 全聾の作曲家 ゴーストライター

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